E4系の引退や「湘南ライナー」「有明」の廃止など、寂しい話題が多かった2021年。しかし、続く2022年には、新たな新幹線の開業といった明るい話題が待ち構えています。
2022年の鉄道業界では、どのような動きが予定されているのでしょうか。車両や路線などの項目別にたどっていきます。
2022年にデビューする新型車両は
JR東日本では、3月12日のダイヤ改正にて、宇都宮線と日光線にE131系を投入します。2021年3月に房総エリアで2両編成がデビューしていた同形式ですが、今回は3両編成での投入。15本を投入し、従来の205系を置き換えていきます。また、2021年11月にE131系がデビューしていた相模線では、ダイヤ改正以降は全列車が同形式での運転に。従来の205系500番台は引退することとなります。
JR東海では、ダイヤ改正に先立つ3月5日に、新型車両の315系を投入します。1999年デビューの313系以来、約22年ぶりとなる新型車両で、今回は8両編成での投入。中央本線の名古屋~中津川間に順次投入し、JR東海最後の国鉄時代製造車である211系を含む、従来の車両を順次置き換えます。
私鉄や公営事業者でも新型車両が投入されます。
横浜市交通局では、5月に新型車両の4000形をブルーラインへ投入。デビューから28年が経過した3000A形を順次代替します。
東京都交通局では、三田線の新型車両6500形の営業運転を開始する予定。三田線では初の8両編成による営業運転となり、2022年度に予定されている相鉄・東急直通線の開業に向け、輸送力の増強が図られます。
また7月ごろには、大阪メトロが中央線に30000A系を投入します。2025年に開催予定の大阪・関西万博に向け、中央線の増強用として製造するもので、御堂筋線用の30000系を基本としながらも、内外のデザインが変更されています。2023年4月には、奇抜なデザインで注目を集めた400系も投入される中央線ですが、30000A系については、万博終了後は谷町線への転属を予定しています。
譲渡車両としては、伊豆急行で元JR東日本209系が、アルピコ交通で元東武鉄道20000系が、北条鉄道で元JR東日本キハ40系が、それぞれ春ごろにデビューする予定。このうち伊豆急行の元209系については、形式名を3000系とすることが発表されています。