新型「つばさ」E8系デビュー
JR東日本では、山形新幹線「つばさ」用の新型車両として、E8系がデビューします。
E8系は、山形新幹線では1999年にデビューしたE3系を置き換えるために導入する車両です。同じ新在直通用車両としては、2012年にデビューした「こまち」用E6系がありますが、最高営業時速320キロのE6系に対し、E8系のそれは時速300キロ。時速275キロのE3系よりはスピードアップしていますが、少し控え目です。一方、最高速度を抑えたことで、先頭部の流線形部分はE6系より4メートル短い9メートルにできました。その分だけ客室スペースを増やしているため、速度の代わりに定員を重視した形です。
ダイヤ改正時点では、E8系は「つばさ」6本に投入。うち、「つばさ」最速となる124・131号では、東京~山形・新庄間の所要時間を、改正前の各列車より4分短縮します。その後もE8系は順次投入予定。E3系は次第に減少していきます。
E8系によって置き換えられるE3系は、先述したように、山形新幹線用では1999年にデビューしました。形式自体は、秋田新幹線「こまち」で1997年にデビュー。山形新幹線では、増発用の投入編成や秋田新幹線から転用された編成(1000番台)と、初代山形新幹線用車両である400系を置き換えるために導入された2000番台が運用されています。両番台は前照灯の形や座席数、コンセントの有無などに違いが。また、2000番台のうち1本(L65編成)は、現在は導入当時の銀色に復元されて活躍しています。意外とバリエーションに富んだ形式です。
なお、「つばさ」へのE8系投入にあわせて、東北新幹線で「つばさ」と連結する「やまびこ」は、使用車両がE2系からE5系に変更されます。E3系の引退はまだ先ですが、E2系とE3系の組み合わせは、本改正で見納めとなります。