快速「エアポート」で「特別快速」大増発 JR北海道のダイヤ改正
JR北海道では、札幌圏を中心に、運転パターン変更などの改正を実施します。
千歳線系統では、札幌と新千歳空港を結ぶ快速「エアポート」を、日中時間帯に増発。うち毎時1本は、停車駅を減らした「特別快速」、毎時2本は北広島~新千歳空港間で各駅に停車する「区間快速」としての運転となります。
特別快速は、これまで朝晩のみに少数が運転されていた種別。今回の改正で本数を大幅に拡大することで、インバウンドなどで利用者が増加する「エアポート」の利便性向上を図る狙いです。一方の区間快速は、「エアポート」としては今回の改正で初登場です。この種別の設定により、改正前は札幌方面~千歳・苫小牧間で運転されていた普通列車は、札幌~北広島間、千歳~苫小牧方面間に運転区間が短縮されます。
函館本線の札幌~小樽間では、快速列車の停車駅を変更し、手稲~小樽間は各駅停車に。「エアポート」の特別快速は従来の快速と同じ停車駅のため、札幌~小樽間全体にわたっての快速運転は維持されますが、この停車駅変更によって、札幌~小樽間では、普通列車が毎時1本程度削減されます。
同じく函館本線の札幌~旭川間では、岩見沢~滝川間でワンマン運転を開始。これにともない、岩見沢~旭川間の列車に投入されていた721系やキハ40系は、ワンマン対応の737系やH100形に置き換えられます。
札幌圏以外では、石北本線と釧網本線において、全普通列車をH100形の運転に変更。キハ40系の運用が減少します。キハ40系の一般仕様車は置き換えが迫りつつあり、今回が最後に迎えるダイヤ改正となるようです。
特急列車では、「北斗」「すずらん」「おおぞら」「とかち」が全車指定席となり、自由席は廃止に。「カムイ」「ライラック」も指定席を拡大し、自由席は各列車とも編成中2両のみとなります。
ダイヤ改正以降の予定ですが、根室本線の富良野~新得間(石勝線列車の乗り入れ区間を除く)は、3月31日の営業を最後に廃止となります。同区間は、2016年の台風10号により被災。現在も東鹿越駅以東が不通となっています。
JR北海道では、同区間の廃止を前に、3月16日のダイヤ改正で根室本線のダイヤを変更。一部を除き富良野駅で系統を分割するほか、廃止前に訪問するファンの需要に対応するため、富良野~東鹿越間では1往復を増発します。最後の週末となる3月30日、31日には、札幌~富良野間で臨時特急「ふらの」も運転されます。