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新幹線延伸や新型車のデビュー、そして消えた車両や社名も 鉄道業界の2024年を振り返る

2024年12月14日(土) 鉄道コムスタッフ

北海道の「本線」と、2つのユニークな路線が廃止に

北海道では、根室本線の富良野~新得間が、3月31日の運行をもって廃止されました。

根室本線の落合駅。2016年の台風被害で列車が走ることがなくなり、そのまま廃止駅となってしまいました
根室本線の落合駅。2016年の台風被害で列車が走ることがなくなり、そのまま廃止駅となってしまいました

函館本線と接続する滝川駅を起点とし、道央の帯広、道東の釧路や根室を結んでいた根室本線は、かつては滝川~富良野~新得間にも、さまざまな優等列車が運転されていました。しかし、札幌圏と道央・道東を短絡する石勝線(南千歳~新得間)が1981年に開業すると、その地位は低下。滝川~新得間は普通列車が主体のローカル線となってしまいました。さらに、2016年には台風の被害を受け、東鹿越~新得間(石勝線との重複区間を除く)は、これ以降列車が運転されることはありませんでした。

そして、2024年には他にも、特徴的な2つの鉄道路線が廃止されました。

まず一つは、5月1日に廃止された、広島短距離交通瀬野線。「スカイレール」の愛称を持っていた路線です。モノレールとロープウェイを組み合わせたようなシステムを採用しており、山陽本線の瀬野駅と、同駅付近の丘の上につくられたニュータウンを結ぶ路線でした。このスカイレールシステムは、他の軌道系システムよりもさまざまなメリットがある、とされていたのですが、結局はこの路線で採用されたのみ。1998年に開業した同線は、5月に約26年間の歴史を終え、スカイレールというシステム自体も終焉を迎えました。

5月1日に廃止された「スカイレール」
5月1日に廃止された「スカイレール」
搬器の見た目はロープウェイのようですが、レールまわりはモノレールのような形状のシステムでした
搬器の見た目はロープウェイのようですが、レールまわりはモノレールのような形状のシステムでした

もう一つが、11月30日の運行終了をもって廃止された、立山トンネルトロリーバス。見た目はバスですが、架線から電気を得て走るトロリーバスは、狭義の存在としてはこの路線が最後に残ったものでした。かつては東京や大阪などの都市部で運行されていた日本のトロリーバスの歴史は、2024年で終止符が打たれました。ただし、広義の存在としては、愛知県の「ゆとりーとライン」が法律上はトロリーバスとして扱われており、2025年以降も残ることとなります。

11月末の運行終了をもって廃止された「立山トンネルトロリーバス」。日本最後のトロリーバスでした
11月末の運行終了をもって廃止された「立山トンネルトロリーバス」。日本最後のトロリーバスでした
見た目はバスですが、法律上は鉄道。途中の行き違い区間には、一般の鉄道と同様に信号機が設置されています
見た目はバスですが、法律上は鉄道。途中の行き違い区間には、一般の鉄道と同様に信号機が設置されています

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