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事情さまざま、わずかな製造数で終わってしまった鉄道車両たち 東海・西日本編

2020年5月24日(日) 鉄道コムスタッフ

路線長0.8キロ、2編成のみの製造

かつては上飯田駅を始発駅とし、名古屋市側では他の鉄道路線と接続していなかった名鉄小牧線ですが、2003年に開業した名古屋市営地下鉄上飯田線と直通することで、他の地下鉄路線との乗り換えが可能となり、名古屋市中心部とのアクセスを大幅に改善しました。

この上飯田線開業時に、名古屋市交通局が上飯田線・小牧線用車両として導入したのが7000形です。

上飯田線開業時に投入された7000形
上飯田線開業時に投入された7000形

通常、複数社局による相互直通運転を行う際には、それぞれの車両を相互に直通させ、貸し借り費用を相殺することが一般的です。一方、上飯田線の路線距離は0.8キロと短距離。そのため、8編成が製造された小牧線用車両の名鉄300系に対し、7000形は予備車を含む2編成8両のみの製造となりました。

保有事業者が異なる7000形と名鉄300系ですが、両形式の営業運転区間はともに平安通~犬山間と共通。また、上飯田線内に車両基地を持たない名古屋市側は7000形の検査を名鉄へと委託しているため、7000形と名鉄300系は搭載機器類が共通化されています。外観は大幅に異なる両形式ですが、実は似た者同士の兄弟なのです。

名鉄が保有する300系。7000形とはデザインが異なりますが、機器類が共通化された兄弟車です
名鉄が保有する300系。7000形とはデザインが異なりますが、機器類が共通化された兄弟車です

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