2つの消える205系
首都圏では、3路線で205系が営業運転を終了します。
相模線では、1991年の電化開業時にあわせて投入された205系500番台が引退。E131系に置き換えられます。
205系500番台は、山手線でデビューした車両と同じ205系ではありますが、先頭部のデザインが変更され、表示部にディスプレイを採用したモニタ装置を搭載するなど、従来の205系とは異なる形で製造されました。デザイン変更車や6ドア車といったさまざまなバリエーションを有したJR東日本の205系ですが、新製時より別番台に区分されていたグループは、この500番台のみとなります。
500番台を置き換えるE131系500番台は、2021年11月に営業運転を開始。既に多くの205系を置き換えており、205系の活躍も残すところわずかとなっています。
また相模線では、ダイヤ改正にあわせて横浜線への直通運転を廃止。E131系が八王子駅へ乗り入れる姿も、わずか4か月ほどの短期間となります。
東北本線(宇都宮線)と日光線では、205系600番台が引退。こちらもE131系へと置き換えられます。
宇都宮線と日光線では、老朽化した211系や107系を置き換えるため、2013年に205系600番台が投入されました。600番台は4両編成12本が存在。うち10本が元京葉線用、残る2本が元埼京線用で、両者で先頭部のデザインが異なっています。また、主に宇都宮線で運用される車両は湘南色の、主に日光線で活躍する車両は茶色ベースの帯を採用。さらに2018年には、元京葉線用車両が「のってたのしい列車」の「いろは」として改造されており、同一の番台区分ながら外観バリエーションに富んだグループとなっていました。
205系600番台を置き換えるE131系600番台は、205系の日光線用車両を引き継いだ、茶色ベースのカラーリングを採用。205系とは異なり、同じカラーリングの車両が区別なく運用されることとなります。