上越新幹線はついに時速275キロ運転へ
2019年にE7系の投入が始まった上越新幹線は、2023年3月の改正で、いよいよ全列車が同形式による運転となります。
上越新幹線ではもともと、2020年度末までにE7系の投入を完了し、形式統一を完了させる予定でした。しかし、2019年10月の台風で北陸新幹線の車両基地が浸水し、E7系(およびJR西日本所有のW7系)が被災。廃車となった被災車両の穴埋めのため、上越新幹線向けのE7系が転用されており、上越新幹線の車両投入スケジュールに遅れが発生していました。2021年10月に定期運転を終了したE4系も、この影響で引退が先延ばしとなっていたのです。
この車種統一によって、E2系は上越新幹線の定期列車から撤退します。E2系では、200系のリバイバルカラー編成がおり、車内チャイムも国鉄時代の「ふるさとチャイム」が復刻されていますが、このチャイムが上越新幹線の定期列車で聞けるのも、今回のダイヤ改正までとなります。
E7系の投入完了にあわせて、上越新幹線では最高速度が時速240キロから275キロに向上します。もともと車両の性能自体は対応していましたが、線路側の騒音対策工事を実施する必要があり、2019年から約4年かけて工事が進められていました。この工事の完了により、上越新幹線では所要時間を最大7分短縮。大宮~高崎間で乗り入れている北陸新幹線も、最大で2分の短縮を実現します。
このほか、ダイヤ改正以降の上越新幹線では、臨時列車はすべて全車指定席での運転となり、繁忙期における着席ニーズの高まりに対応します。