車両置き換えが完了する特急「ひだ」
高山本線を走る特急「ひだ」では、これまで活躍してきたキハ85系が引退し、全列車がHC85系による運転となります。
キハ85系は、1989年にデビューした特急型気動車。新形式として開発された特急型気動車では、JRグループで最初にデビューした車両でした。名古屋・大阪~高山・富山間の「ひだ」のほか、名古屋~紀伊勝浦間の「南紀」にも投入され、パワフルな走りで所要時間短縮を実現。「ひだ」では、1991年から2001年までの間、名鉄の8500系による「北アルプス」との連結運転も見られました。
後継車両となるHC85系は、2022年7月にデビューした車両です。特急型としては初めて、エンジンで発電した電気でモーターを回して走る、ハイブリッド気動車として登場しました。エンジンを積んでいるため気動車に分類されるHC85系ですが、車両形式は「クモハ」や「モハ」などと、電車と同じ表記となっているのが特徴です。
今回のダイヤ改正では、HC85系による大阪駅入線も実現。大阪~京都間の複々線区間を疾走するハイブリッド気動車が見られるようになります。
なお、今回の改正では動きのない「南紀」ですが、こちらも7月1日にHC85系が投入される予定。JR東海におけるキハ85系の活躍も終わりが近づいています。