鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

新幹線開業に新型車両の登場など 鉄道開業150周年を迎えた2022年を振り返る

2022年12月30日(金) 鉄道コムスタッフ

西九州新幹線の開業をはじめ、車両の世代交代、災害による運休に復活……。この2022年も、鉄道に関する話題が数多くありました。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから、まもなく3年。行動制限に応じた臨時列車の削減やイベントの中止が減少し、これまでの社会に戻るような動きも見られるようになってきました。かつての日常に近づきつつある2022年、鉄道業界はどのような出来事があったのか、1年間の動きを振り返ってみましょう。

走り続けてたどりついた節目 鉄道開業150年

2022年、日本の鉄道は開業から150年の節目を迎えました。日本初の鉄道は、1872年6月12日(旧暦5月7日)に品川~横浜間で仮開業ののち、同年10月14日(旧暦9月12日)に新橋~横浜間で本開業。日本における鉄道の歴史は、ここから動き出したのです。

1872年の鉄道開業時に活躍した「1号機関車」
1872年の鉄道開業時に活躍した「1号機関車」

この鉄道開業150年を記念して、JR、私鉄を問わず、全国の鉄道事業者で記念のイベントが多数開催されました。

JR旅客6社は3月、「鉄道開業150年キャンペーン」の開催を告知。キャンペーンのロゴマークや、JR全駅の入場券セットの発売などを発表しました。以降、150周年の節目となる10月14日に向け、各社が盛り上がっていきます。

「鉄道開業150年キャンペーン」開催発表会の模様。JRグループ旅客会社各社の営業部・営業本部担当部長らが登壇しました
「鉄道開業150年キャンペーン」開催発表会の模様。JRグループ旅客会社各社の営業部・営業本部担当部長らが登壇しました
2022年10月14日時点のJR線全駅分がセットとなった、鉄道開業150年記念「JR全駅入場券」
2022年10月14日時点のJR線全駅分がセットとなった、鉄道開業150年記念「JR全駅入場券」

特に、日本初の鉄道開業区間を現在でも運営するJR東日本では、1500万円の「純金製1号機関車」の販売、同社線全線で新幹線や特急列車が3日間乗り放題となるフリーきっぷを発売するなど、例年にはないような企画を次々と打ち出していました。

もちろん、鉄道開業150年の催しは、JR東日本だけに留まるものではありません。発表された催しの数こそJRには及びませんが、全272駅の入場券セットを発売した名古屋鉄道、京成電鉄、北総鉄道、新京成電鉄、関東鉄道の4社共通1日乗車券を発売した京成グループなど、この年ならではの企画を実施する事業者も現れました。

1872年の開業以来、幾度もの天災や戦争を乗り越え、成長を続けてきた日本の鉄道。少子高齢化や道路交通網の整備などで利用者は減少し、一方で激化する災害によって被害を受けることが増えるなど、鉄道の行く末は安泰であるとはいえません。しかし、比較的高速に大量輸送が可能な輸送機関という鉄道の特性は、他の手段では代えがたいもの。次の200周年の節目に向けて、日本の鉄道は止まることなく進み続けていきます。

鉄道コムおすすめ情報

画像

京成「3200形」2025年冬登場

京成電鉄の新型車両「3200形」。フレキシブルに変更できる車両で、24年度は6両を導入。

画像

夏臨の185系わずか2列車のみ

2024年夏の臨時列車では、185系の充当列車は「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」のみ。今後どうなるのでしょうか。

画像

デビュー20年超の東急車リニューアルへ

2024年度設備投資計画で発表。3000系以外も対象に?東急広報へ聞きました。

画像

京王に新型「2000系」導入へ

「ラウンド型」のデザインを持つ新型車両。2026年初めに営業運転を開始。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

5月の鉄道イベント一覧

新緑がまぶしい季節となりました。5月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

特急「185」投稿写真募集中!

185系による臨時特急「185」。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。